デマンドレスポンスとは、電力の供給側ではなく「需要側の資源」を調整することで日本の電力を安定化させる新しいソリューションとして、日本に導入されました。
あらかじめピーク時に節電を行う契約を締結しておき、お客様は、需給ひっ迫時に一時的に設備を停止して電力利用量を削減したり、バックアップ電源に切り替えたりすることで、電力供給能力の向上に協力することが可能になります。
また、デマンドレスポンスに対応をすることにより対価を得られる仕組みです。お客様は、参加することで安定した新しい収益源を確保することができます。
注）デマンドレスポンスのことを、ディマンド・リスポンス、ディマンドリスポンス、DRともいいます。
一般的に、デマンドレスポンスは、次のような手順で行われます。
1. 電力会社がアグリゲーターに節電指令通知を送信する。
2. アグリゲーターは、需要家に節電指令を送信する。
3. 連絡を受けた需要家は、電力消費量を調整する。
4. 削減した電力の容量を、アグリゲーターが電力会社へ報告する。
5. 電力会社からアグリゲーターへ報酬を支払う。
6. アグリゲーターから需要家へ報酬を支払う。
最近まで、電力会社は、需要の変動に対応するために従来の発電所に完全に依存していました。需要が増加すると、停電のリスクを回避するために、電力会社は市場から電力供給を確保するか、需要を満たすために建設された「予備」の発電所を稼働させなければなりませんでした。
しかし、地球温暖化の問題やそれに伴う脱炭素化の必要性から、2050年には生産されるエネルギーの79％を再生可能エネルギーでまかなうことが予想されています。再生可能エネルギーはその性質上、供給のオンオフができず、予測困難なエネルギー供給源となります。さらに、世界の電力需要は2040年までに60％増加すると予測されています。
そこで、デマンドレスポンスの重要性が増してきます。この新しいプログラムにより、電力会社は企業に対してエネルギー消費を調整することでインセンティブを提供できるからです。再生可能エネルギーを系統に統合することを可能にしながら、系統の安定性を向上させるために用いられるツールとも言えます。
デマンドレスポンスは、 企業にとっては収益の向上、電力会社にとっては新規設備への多額の投資を避けることができる、ウィン-ウィンのソリューションなのです。
デマンドレスポンスには、企業にとって多くのメリットがあります。
デマンドレスポンスにはさまざまなプログラムがあり、企業、学校、ビル、工場、商業施設、小売店などに、高騰する電力料金に対応するための機会を提供し、貴重な収入源を生み出します。
デマンドレスポンス・プログラムに参加するもう一つの利点は、エネルギーマネジメントを改善することで、収入源を確保するとともに、世界各国の政府によって義務化されつつあるサステナビリティの目標達成に貢献することができるようになる点です。再生可能エネルギーへの移行を促進し、より環境に優しく、より持続可能な未来へと社会を導く社会的貢献にもなるのがデマンドレスポンスです。
どのような設備をもっていると参加できるのか？はこちらから、デマンドレスポンスへの参加方法についてはこちらをご覧ください。
エネルエックスはエネルギー最大手のエネルの子会社として創立され、世界各国での経験とノウハウを豊富に保有しています。エネルエックス・ジャパンは2012年から日本でデマンドレスポンスサービスを提供している、独立系のアグリゲーターです。経験豊富な当社の専門家が、デマンドレスポンスからの収益最大化をはかれるよう、お客様の業種・ご要望に合わせて分析し、カスタマイズしたプログラムをご提案します。
当社の提供するさまざまなプログラムについては、こちらをご覧ください。
